ドンペリドンはドパミンD2受容体の遮断薬である. 上部消化管のドパミンD2受容体の刺激はアセチルコリンの遊離抑制をひきおこすが,ドンペリドンはこの作用に拮抗することにより消化管運動促進作用を示す. また,第4脳室の化学受容体引金帯(CTZ)のドパミンD2受容体の刺激により嘔吐が惹起されることから,ドンペリドンによって強い制吐作用が発現する.