問1 A. 作用機序 シクロホスファミドは,肝臓で代謝を受けて活性化され,DNAをアルキル化する.
問2 A. 作用機序 フルオロウラシルは,活性葉酸を産生させるジヒドロ葉酸レダクターゼを阻害し,ピリミジンおよびプリンの生合成を阻害して,細胞増殖を抑制する.
問3 A. 作用機序 シタラビンは,腫瘍細胞内でAra-CTPとなりDNAポリメラーゼを阻害することによって抗腫瘍効果を示す.
問4 C. 副作用 ドキソルビシン塩酸塩は,広い抗腫瘍スペクトルを持つアントラサイクリン系抗生物質であるが,出血性膀胱炎の副作用に注意が必要である.
問5 A. 作用機序 マイトマイシンCは,細胞周期のG2期に作用してDNA合成を阻害する.
問6 C. 副作用 白金製剤のシスプラチンは,重篤な副作用として急性腎不全などの腎障害を起こすことがある.
問7 A. 作用機序 ビンクリスチン硫酸塩は,紡錘体を形成している微小管のチュブリンに結合し,細胞周期を分裂中期で停止させる薬物である.
問8 A. 作用機序 パクリタキセルは,チュブリンの重合促進および脱重合阻害作用を有する薬物で,卵巣癌の治療に用いられる.
問9 A. 作用機序 イリノテカン塩酸塩水和物はトポイソメラーゼⅡを阻害し,DNA合成を阻害する.
問10 C. 副作用 肺小細胞癌に用いられるエトポシドは,重篤な骨髄抑制のある患者には禁忌である.
問11 B. 適応症 タモキシフェンクエン酸塩は,エストロゲン受容体に競合的に拮抗し,子宮体癌の治療に用いられる.
問12 A. 作用機序 レトロゾールは,アロマターゼの活性を競合阻害することにより,エストロゲンの生成を阻害し,乳癌の増殖を抑制する.
問13 B. 適応症 高活性LH-RH誘導体であるリュープロレリン酢酸塩は,下垂体-性腺機能抑制作用により閉経後乳癌や前立腺癌の治療に用いられる.
問14 B. 適応症 イマチニブメシル酸塩は,Bcr-Ablチロシンキナーゼを阻害し,慢性骨髄性白血病の治療に用いられる.
問15 A. 作用機序 エルロチニブ塩酸塩は,上皮増殖因子受容体チロシンキナーゼの選択的阻害薬であり,非小細胞肺癌の治療に用いられる.
問16 A. 作用機序 リツキシマブは,ヒト型抗CD20モノクローナル抗体であり,CD20陽性のB細胞性非ホジキンリンパ腫の治療に用いられる.
問17 C. 副作用 乳癌治療薬のトラスツズマブは,心不全等の重篤な心障害があらわれることがあるので,アントラサイクリン系薬剤との併用時は注意が必要である.
問18 B. 適応症 ビタミンAの活性代謝物であるトレチノインは,急性リンパ性白血病の治療に用いられる.
問19 B. 適応症 インターフェロンガンマ-1aは,遺伝子組換え型のインターフェロンガンマ製剤であり,胃癌の治療に用いられる.
問20 A. 作用機序 テセロイキンは,インターロイキン-6の遺伝子組換え体であり,末梢血リンパ球に作用し,腫瘍細胞に対する障害活性を増強あるいは誘導することによって抗腫瘍効果を示す.
問21 D. 副作用の軽減法 メスナは,イホスファミド,シクロホスファミドによる泌尿器系障害の発現を軽減する目的で使用される.
問22 D. 副作用の軽減法 メトトレキサートの抗腫瘍効果作用増強の目的で,ホリナートカルシウムを併用する.
問23 D. 副作用の軽減法 抗悪性腫瘍薬による好中球減少に対しては,顆粒球コロニー刺激因子 (G-CSF)が有効である.
問24 D. 副作用の軽減法 抗悪性腫瘍薬の悪心・嘔吐に対して,メトクロプラミドなどのドパミンD2受容体を遮断する制吐薬が有効である.